
セラマネラウンドによるリハビリの質向上
セラマネラウンドとは当院で実施しているリハビリ抜き打ちチェックである。
個々のセラピストは言うまでもなく専門的な検査測定の後に緻密なプログラムを組んでいるが更に精度を高めていくためには多角的な視点が重要である。
このラウンドはセラピストマネジャー(※)を筆頭とした竹口病院リハの質向上チーム(平均経験年数15年以上のPT・OT・STから成る)によりリハビリ場面へ直接介入を行う。
また、ケア計画の立案・実行状況チェック、カルテ・各種報告書のレビューを行う。
リハビリはEvidence-basedは勿論、Narrative-basedを考慮する必要があり、訓練(治療者の意図)を生活(患者の意思)につなげることで更なる効果を示すことが多くセラマネラウンドはその一端を担っている。
リハビリ技術向上(OJT)だけでなく、セラマネラウンドでの気づきを看護師、介護福祉士、歯科衛生士、薬剤師、栄養士、医療ソーシャルワーカ―等多職種で共有し、多職種協働のチーム(transdisciplinary team:相互乗り入れチーム)となるようチームを誘導するのもセラマネの役割の一つだ。
一生懸命患者様の治療に当たるのは当然の事であるが、自分たち自身で行われている医療に厳しい目で振り返りを行い、よりよいリハビリテーションの提供となるよう日々研鑽を続けていく。
資格を取る為には約1年かけて研修~実務~研修~実務…を繰り返し研修終了後に試験を受けて合格することが条件である。
資格取得後も日進月歩の医学、社会情勢を鑑みて常にブラッシュアップを繰り返すことが重要であり5年毎に資格更新を行う。
2022年度末現在90,000床以上存在する回復期病床に対し、2000人に満たない希少な存在である。

リハビリテーション部 部長
角田 信夫 TSUNODA Nobuo
神奈川県出身/国立仙台病院付属リハビリテーション学院 卒業
- 理学療法士
- 3学会合同 呼吸療法認定士
- 回復期リハビリテーション病棟協会認定 セラピストマネジャー
- 介護支援専門員
- 鍼灸師
- あん摩マッサージ指圧師