ボツリヌス治療 連載第7回 痛くない?時間は?治療当日の流れをシミュレーション

ボツリヌス治療(ボトックス治療)を受ける際の具体的な流れについて、診察から治療当日までをシミュレーション形式でご紹介します。

1. 診察・治療計画の決定

まずは、リハビリテーション外来(当院に関しては外来担当医表を参照ください)を受診していただきます。

問診と身体機能の確認

これまでの病歴を伺い、他の病院からの紹介状があれば内容を確認します。
その上で、実際の手足の動き、痙縮(けいしゅく)の出ている部位や強さ、関節の動く範囲などを綿密に診察します。

治療計画の決定

ご本人やご家族に、「具体的に何に困っているか」「どこの関節を良くしたいか」といったご希望を伺います。
その内容を元に、「どの筋肉に・どれくらいの量の薬剤を使うか」という治療計画を立てます。
その後、治療内容や副作用(アレルギーの可能性など)について説明を行い、同意書にサインをいただきます。

薬剤の発注と日程調整

同意書をいただいた後、必要な量の製剤を製薬会社へ発注します。
薬剤が病院に届くまでには約1週間かかります。
そのため、実際の治療日は同意書をいただいてから「1週間以上先」の日程で調整させていただきます。

※ 訪問診療エリア内であれば、ご自宅へ伺っての問診・診察が可能な場合もあります。ご希望の方はご相談ください。

2. 治療当日

服装・持ち物

治療当日は、診察台に横になった状態で処置を行いますので、脱ぎ着がしやすい服装で来ていただけるとスムーズです。
特にご用意いただく持ち物はありません。

痛みについて

「注射の痛み」を心配される方も多いですが、治療する筋肉の深さによって使用する針を使い分けています。

  • 表面に近い筋肉の場合:
    非常に細い針を使用します。痛みは予防接種のような「チクッとする程度」です。
  • 深い場所や細い筋肉の場合:
    正確な位置を探るために電気刺激ができる特殊な針を使用します。この場合は局所麻酔を行いますので、麻酔の痛み以外はほとんど感じません。

これまでに200名以上の患者様を治療してまいりましたが、痛みで治療を中断されたり、苦痛を訴え続けられたりしたケースはほとんどありません。
「予防接種と同じくらいの、我慢できる軽い痛み」と考えていただければと思います。

所要時間

来院してから、お着替えなどの準備、実際の治療、後片付けをしてお帰りになるまでの目安は以下の通りです。
当日は時間に余裕を持ってお越しください。

  • 片手、もしくは片足だけの治療: 約30分
  • 手と足の両方を治療する場合: 約1時間
渡辺 淳志
筆者プロフィール
【リハビリテーション部長】

渡辺 淳志 WATANABE Atsushi

出身大学: 琉球大学

  • 日本リハビリテーション医学会 リハビリテーション指導医
  • 日本脳神経外科学会 脳神経外科専門医
  • 日本脳卒中学会 脳卒中指導医
  • 日本認知症学会 認知症指導医
  • 日本頭痛学会 頭痛専門医
  • 日本ボツリヌス治療学会 認定施注医
  • 医学博士号(甲)
  • 義肢装具等適合判定医
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