高齢化が進む中、高齢者の骨折は増加傾向にあります。
多くは骨粗鬆症が原因の骨折であり、日常生活動作の能力や生活の質を大きく低下させ、健康寿命が損なわれます。
当院では、こうした状況を受け、高齢者の骨折に特化した24時間365日対応の「高齢者骨折センター」を新たに設立いたしました。
24時間365日対応
「転んで立てなくなった」「急に腰が痛くなって身動きが取れない」「股関節が痛くて歩けない」
もし、高齢者でこのような症状があれば骨折を疑い、すぐに救急車(119番)または当院へご連絡ください。
また救急隊員/クリニック/施設関係の方々もいつでも当院へご相談ください。
対象となる主な骨折
-
大腿骨近位部骨折
高齢者に多い大腿骨骨折に対し、当センターでは専門医が48時間以内の迅速な手術を目指します。
術後はリハビリテーションを通じて早期の回復を目指します。 -
腰椎圧迫骨折
転倒や日常の些細な動作でも起こる腰・背骨の圧迫骨折に対し、当センターでは痛みが強く生活が困難な患者さんに入院での「積極的保存療法(手術をしない治療)」を行っています。
腰につけるオーダーメイドのコルセットを用いて早期に歩行訓練を開始し、骨粗鬆症の薬も併用することで、痛みの緩和と早期回復、再骨折の予防を目指します。 -
橈骨遠位端骨折
手首付近の骨折である橈骨(とうこつ)遠位端骨折は、高齢者が手をついて転んだ際に発生しやすい骨折です。
近年は手術で治療することが増えており、固定期間が短く早期に日常生活へ復帰できるのが利点です。
手術後は作業療法士がリハビリを担当し、3~7日程度の短期間の入院を経て、退院後は通院で回復をサポートします。
地域の医療関係者の皆様へ
当センターは、高齢者の大腿骨近位部骨折(脚の付け根の骨折)など、緊急性の高い整形外科疾患の治療に注力しております。
24時間365日体制で、可能な限り迅速な入院受け入れに努めております。
受け入れに関するご相談や情報提供が必要な際は、いつでもお電話ください。
皆様との円滑な連携を通じて、地域医療に貢献してまいります。